半田屋と豚汁と私@愛宕橋店(1)
半田屋
「半田屋」とは、「生まれた時から どんぶりめし」を掲げる、宮城県が生んだお腹いっぱい食べられる定食屋です。
学食の様に、セルフサービスで好きなもの選んで、レジへと運びます。
選べるおかずは多くありませんが、学食よりも安く、特に豚汁の美味しさには定評があります。
そんな半田屋を私が知ったのは、仙台に引っ越して住むことになった学生寮の先輩からです。
大学生の中で貧民である我々がお腹いっぱい食べられる定食屋は、「半田屋」である。
ただし、めしの「大盛」は頼めない、「中盛」はよっぽどの時、通常は「小盛」で十分だと。
こちらは現在の半田屋のメニュー表ですが、20年前は「ミニ・小・中」の3択で、「大」の欄には「とても食べられません、中でじゅうぶんです」とありました。
実際のめしの盛りは、他よりワンサイズ大きいです。
閉店のお知らせ
そんな愛宕橋の半田屋が閉店してしまうとのお知らせが、新型コロナウイルスの第3波が押し寄せる2020年の年の瀬にやってきました。
張り紙を見た時、いつもの年末年始の閉店時間のお知らせかと思いきや、なんと、「閉店のお知らせ」だった時の衝撃は忘れられません。
数年前に、東北電力本社近くの半田屋が閉店してしまった時も、お昼に豚汁が食べられなくなった事に涙を飲んだのに。
(宮城県民のソウルフードである豚汁の味噌・豚の組み合わせは、山形県民の芋煮の醤油・牛の組み合わせと、毎年秋に河原で勢力争いを繰り広げていますね。)
またしてもこの仙台から、半田屋の灯火が一つ消えてしまうとは。
なお、半田屋は県内7店舗、全国で21店舗を展開しているので、他の場所では食べられます。
お勧めは、NHKの「ドキュメント72時間」に登場した「中田店」です。
最後の日の店内
半田屋が閉店する12月20日、仙台の地は積雪が残り悲しみに暮れていました。
重たい足を引きずって最後の晩餐(昼食)へ。
入口の扉を開けると、最後の日まで、「増量」「もっと食べろ」を押してきます。
店内には、こんなキャラクターが。
以前は「生まれた時から どんぶりめし」の標語を掲げて、子供がどんぶりで飯を頬張る写真がメインだったですが、無駄に時代に迎合して萌キャラアピールに。
最近は、若い店員さんもまれに見かけますが、基本おばちゃんしかいないですよね?
制服はバッチリ絵柄のとおりですが。
というか、このキャラクターについて以下のHPを見つけました。
苺と天使がごっつんこー☆宮城県仙台市を拠点に「伝説のアイドル」を目指すべく全国各地で活躍中!
裏で「腹黒(ゲスい)」「アラサー」何ていう人がいるけど、わけわかめ!二日後の筋肉痛はお友達!ピチピチボディでみんなのハートを撃ち抜くよ
ちょっと良く分からないのでスルーで。
店内は、ソーシャルディスタンス仕様になっています。
たまたま人が途切れた瞬間に写真を撮りましたが、普通にお客さんは入っていました。
ラスト定食
最後の食事は何にしましょうかね。
いつもの「メンチカツ・めし(並)・豚汁」約420円か、
王道の「カレーライス・豚汁」約450円か、
一点集中「カツ丼」オンリー約400円か。
難しいところです。
しかし、やはり豚汁を頼まないといけないので、
「おばちゃん、カレーライスと豚汁お願いします。」
「ごめんね~、豚汁売り切れちゃったのよ。」
なぬ~。
最後なのに、既に売り切れちゃったのか。
まだ閉店時間まで一時間半あるのに。
「じゃあ、カツ丼で。」
「カツ丼も売り切れちゃったよの~。」
ちょっと、もう、メンチカツも既に無かったし、最後の日なんだから「めし」だけじゃなくて、おかずも豚汁もたくさん用意しといてよ。。
店主は、こう言ってるのに。
むむむ、困ったぞ~と悩んでいるとおばちゃんが、
「チキンカツ丼ならあるよ~。」
とのこと。
これか。今月の特別メニューですね。
では豚汁と一緒に、と、豚汁は無いんでしたね。
「では、それでお願いします。(~_~;)」
「あいよ~。」
という事で、出てきたのがこちら。
美味しそうでしょう。
美味しいんですよ。
カツのあふれる肉汁はありませんが、チキンのジューシーな柔らかさがあります。
最後は、売上への貢献がいつもより減ってしまいましたね(笑)
さて、その後はぞくぞくお客さんが入って来たので、さっさと食べて出ました。
近所をぶらぶら散歩して、閉店時間に戻ってこようと考えていたのですが、寒くてトイレに行きたくなって家に帰ってしまいました。
最後、何かイベントなどあったのか、誰か知りませんか?